野菜を育てる楽しみ

最近職場で家庭菜園が流行っている。管理人さんが趣味で農園をやっており、彼からみんなが野菜の種やら苗をもらってはじめるようになり、それが広まったのだった。

僕も今、マンションのベランダでトマトを育てている。もらったのでとりあえずはじめてみることにしたのだが、これが中々楽しい。まるでペットを育てている感覚だ。毎日世話をして、雨風が強い日には心配したりと、生き物を育てているのを感じる。

そこに緑があるというのも気持ちが良いもんだ。僕の部屋は生活観が無いと言われるほど余計なものが無い部屋なので、緑なんてものはこれまで無かった。ベランダだが、窓から外をのぞくとそこに彩があるとフレッシュな気持ちになれる。なんだかんだで自然を目にするのはやはり好きだ。

僕を含め職場の人が楽しんでいるのは所詮はアマチュアの家庭菜園なのだが、若者の間では農家という選択をとる人も増えてきているという。また、脱サラから農家に転進する人も少なくないという。

農家のイメージは辛いというものが大きい。そのうえ天候に左右されやすく、辛さに見合った収入が得られるかといったら難しい。そのため、若者からは敬遠されがちな職業だ。しかし昨今は食への安全意識が高まっていることから、質のよい農産物の評価が高くなっているそうだ。少しでも安い食品を買う傾向から、少し高くても安全性の高い食品を買おうという人も確かに増えた。

そのため、農家の需要性が高まり、人気も出てきたのだろう。街では八百屋やスーパーのような一般的な野菜販売場所以外にも、契約農家から仕入れた安全性の高い野菜のみを扱うお店も珍しくなくなった。野菜のパッケージには農家の顔写真にプロフィールが載せられている。作り手もそんな商品になっているとしたらやりがいは大きいだろう。

自給自足生活に興味を示す人も目立ってきた。僕の職場の同僚でも管理人さんの農園のスペースを借りて本格的な野菜作りをはじめた人もいる。僕も土を耕して肥料をまき、苗を植えるという段取りを手伝ったのだが、大変だけど楽しかった。

人間ってのは、何かを作るのがやっぱり好きな生き物なのだ。根本は子孫を残すということなのだろうが、そこから派生してペットを育てたり、機械を組み立てたり、そして野菜を育てるってことにも通じてるんだろう。